みなさんこんにちは
今回の未来技術遺産は2015年登録の製品を取り上げたいと思います。
アナログ技術のお話ですね。
以前の記事はこちら
記事結構増えましたね……。
目次
2015年に登録された未来技術遺産
No.表記は登録番号です。
No.193 カラーネガフィルム「フジカラー F-II400」 2015年登録
富士フイルムより1976年に発売された世界初の高感度フィルムです。
ASA(現在のISOと同等)400の高感度は海外も含めて他になく、ここから日本製フィルムの攻勢が始まったとされています。
この時代になると世の中のフィルムのほとんどは「富士フイルム」が「コダック」になってきていました。もちろん他にコニカカラーなどもありましたが、やはりこういった技術がしっかり開発できたことと、宣伝などが功を奏してきたということなんでしょうね。
この製品には高感度化に必要な2つの新技術(少ない光を捉えるためのハロゲン化銀の開発・色の波長によって発生する色にじみを抑える乳剤の開発)が採用され、その後のアマチュアカメラマン御用達モノクロフィルム「NEOPAN400」につながっていきます。
ネオパン400は相当使いました……。僕の基準フィルムでした。
このF-II400にルーツがあったんですね。
ここで高感度技術が成長したからこそ、さらなる高感度化が実現したということです。
番外
個人的に面白かったものを。
No.195 【 国産蓄音器 】 2015年登録
(1)ニッポノホン35号
(2)ラッパ内蔵型蓄音器ユーホン1号
― 国産最初期の蓄音器 ―
日本コロムビアが(1)1910年、(2)1911年に開発した製品です。
日本初のレコード会社らしいですよ。使ったことはないけれど、見たことはあるあのカタチです。
まとめ
フイルムは長い歴史がありますが、その中でも高感度化はフイルムの命題として取り組まれていたものでもありました。これは現在のデジタルカメラでもそうですが、高感度化は今まで撮れなかったものが撮れるようになるという意味で時代が求めるものでもあります。
デジタル化してISO感度は自由に変えられるようになりましたが、かつては撮影するシーンを想定してフイルムをチョイスする必要があったんですね。このフイルムを選ぶところから撮影が始まったわけです。
たまにはISO400に固定して撮影してみませんか?
ではまた。