ストロボの基本的な知識を学ぼう

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みなさんこんにちは

先日、安価に入手できるストロボの事を書いたのですが、実際にストロボを使って撮影する時の不安ってありますよね。

今回はそんなストロボの知識について書いてみました。

ストロボの金額にかかわらずブツ撮り・ポートレートから風景まで、基本的な知識を知っておくと幅が広がりますよ。

ちなみに安いストロボにはこんなのがあります。

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今回のストロボ

YONGNUO YN-560III

読みは『ヨンヌオ』でいいと思います。中国のメーカーで、最近はレンズなんかも知名度が上がってきていますね。

操作方法などはいつか機会があれば。

ストロボについて知っておこう

ストロボの基本的な性能について知っておきましょう。

知っておいて欲しい知識としては3点。今回説明する『色温度』『シンクロ速度』『ガイドナンバー』です。

色温度

色温度は一般的に5500K(ケルビン)が中心です。

下のキャプチャはAdobe Lightroomのもので、ホワイトバランスプリセットのストロボ(フラッシュ)は5500K(色かぶり補正±0)です。昼光も同じ5500Kでこちらは色かぶり補正が+10となっています。現像するときには5500Kを基準に考えればいい、ということですね。

なぜストロボが5500Kかというと、フィルム時代に一般的なデイライトタイプ(太陽の下で適正な色になる)フィルムを使った撮影ができるようにしていたからなんですね。

YN-560 IIIはユーザーマニュアルによると5600Kになっています。

シンクロ速度(X同調速度)

Xというのはストロボの発光にキセノン(Xenon)管を使うため、その頭文字です。他にも色々ありますが現在のカメラでは知っておく必要はありません。

発光速度の話はちょっとややこしいのですが、カメラのシャッターは先幕と後幕というふたつのシャッター幕で構成されています。

簡単にシャッターの動きを追うとこんな感じになります。

  1. 先幕が開きます
  2. 設定されたシャッター速度(1/125秒とか1/4000秒とかいうアレです)に到達します
  3. 後幕が閉じます

シャッター幕が動く速さは、最高シャッター速度が速い機種ほど速くなります。しかし完全に幕が開ききることができるシャッター速度には限界があります。

ストロボの閃光時間というのは非常に短いため、先幕と後幕が完全に開いたタイミングで光らせないと正常に映らなくなってしまうんですね。

ちなみにYN-560 IIIの閃光時間は1/200秒から1/20000秒となっています。

カメラのX同調速度はEOS 5D Mark IVだと1/200秒です。お手元の取扱説明書などで確認しておきましょう。

知っておいて欲しい基礎知識として、ストロボ撮影では明るさの調整はシャッター速度では行なえません。その理由というのが上記の閃光時間の短さなんですね。

上の写真、右側はシャッター速度が速すぎて幕切れを起こしています。下半分が黒くなっていますね。これは光がシャッター幕に遮られてしまったからです。それ以外の設定は変えていません。シャッター速度の速さはストロボ撮影ではあまり影響がないんです。(あまり遅いシャッター速度だと環境光の影響を受けますが)

ガイドナンバー

ストロボの出力を表す単位がガイドナンバーです。GNと表示される場合もあります。

ざっくりいうと、数字が大きい方が明るく遠くまで照らすことができます。もう少し突っ込んだ書き方をすると、ISO100のときに光が届く距離を表しています。

ここがマニュアルストロボの肝になる部分なんですが、計算がややこしいのでざっくり憶えましょう。

計算式は以下の通り。

ガイドナンバー ÷ F値

GN58のストロボでISO100、F値が5.6のときは

58 ÷ 5.6 ≒ 10.36

ということで約10mの照射距離となります。F8だと7.25mですね。F1.0だとGNと同じ58mということになります。

そしてこのGNですが、ズーム対応ストロボの場合カタログに書かれている数値は最も望遠側のときのものになっています。

それ以外のときのGNは取説に載っています。

引用:YONGNUO

ちょっと見づらく感じるかもしれませんが、例えば105mmのところ(105の行)だとフル発光(1/1の列)に58/190.3と記載されています。

これはストロボのズームを105mm・フラッシュをフル発光(1/1)・F値をF1.0にした際の到達距離の表なんですね。58m/190.3フィートということです。フィート表記は日本ではあまり馴染みがありませんので、メートルの方だけ見ればいいですね。

表を見て気がついた方がいらっしゃるかもしれませんが、発光量を1/4にするとGNは50%下がります。1/2にすると30%下がるんですね。ここでは前者の発光量1/4にすると光量が半分になるというのを覚えておくと役に立ちます。

ちなみにISO感度を上げた時はどうなるかというと、ISO200では1.4倍・ISO400では2倍になります。絞りの明るさと同じ考え方ですが、今回はISOの数字が4倍になるとGNは2倍になると覚えておく程度でいいのではないでしょうか。

考え方まとめ

前述のストロボGNの表も併せて確認してください。

焦点距離(ストロボのズーム)が50mm、絞りがF8、ISO1600、フル発光で撮影した際の求め方です。

  • ISO100時のGNはフル発光で42
  • ISOが16倍なのでGNは4倍の168
  • 絞りがF8なので 168 ÷ 8 = 21

となり、21m先まで撮影できるわけですね。

いかがでしょうか?なんとなく伝わりましたか?

外で撮影するときはここまで悠長に計算することは難しいかもしれませんが、ちょっとした小物の撮影なんかでは試してみるといいかもしれません。デジタルカメラはすぐに撮影結果が見られるので、基本的な設定から色々やってみるとスムーズなセッティングができるようになりますよ。

今度は実際の撮影でどのように変わるのかを見てみたいですね。

ではまた。

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