みなさんこんにちは
写真好きなら一度はその名を聞いたことがある植田正治写真美術館。
ついに、ついに行ってきましたよ!
行きたいと思いはじめて実は、10年以上行けてなかったその場所へ!
芸術の秋ですしね!
というわけで、ご紹介しますので行ってらっしゃい!
植田正治って何者?
写真界の巨匠・故・植田正治は、世界で最も注目された日本人写真家です。生地(鳥取県境港市)を離れず、山陰の空・地平線・そして砂丘を背景として、被写体をまるでオブジェのように配置した植田正治の演出写真は、写真誕生の地フランスで日本語表記そのままにUeda-cho(植田調)という言葉で広く紹介されています。もちろん、植田正治の作品はこのような作品ばかりではありません。70年近くに及ぶ作業活動を通して、我々に常に斬新で多彩なイメージを掲示しています。アマチュア精神を抱き続けた偉大な写真家の軌跡は、まるで日本の写真史そのもののようでもあります。
何者?とか見出しつけるのもドキドキするくらいの大物。ファンの方、ムッとしたらごめんなさい。
CDジャケットの撮影をきっかけに、ミュージシャンの福山雅治と交流を持ち、福山雅治に写真の師匠と称されたことでご存知の方もいらっしゃるのでは?
また、フランスでも高く評価されていて、フランス文化庁が植田正治の写真を買い上げたりと、いやほんとすごい方。
フランスは写真発祥の地として、知ってる方は知っているような状態だけれども、どの地点かというとルイ・ジャック・マンデ・ダゲールという人がダゲレオタイプカメラを制作したときか。その前にジョセフ・ニセフォール・ニエプスがアスファルト写真を確立したときか。どっちにしてもフランス人だ。ふたりとも写真の教科書にも載っているような有名人だ。フランス人写真家というとウジェーヌ・アジェも有名だけれど、この人はもっとずっと後のいわゆる商業カメラマン。
一般的にはダゲレオタイプが銀板写真ということで、写真の発祥として差し支えないのではなかろうか。
ともかく、植田正治はそんな写真の本場からでも高く評価される写真家なのです。
植田正治写真美術館って?
鳥取県は西伯郡伯耆町(さいはくぐん ほうきちょう)というところにある、正式名称を伯耆町立植田正治写真美術館と呼ぶ建物。いわゆる個人美術館です。
看板には岸本町立となっているけれど、どうも市町村合併が行われたらしい。町立なんだなぁ、というのが率直な感想。こういった施設も最近(最近?)はオシャレだよね。
この白い建物、少女四態という植田正治の作品をモチーフとして建てられたものだそうな。
正面からの建物はこんな感じ。ただ、広角でかなり歪んでたのでわかりやすく補正した。
少女四態については国立美術館の所蔵品にあるので、そちらでご確認を。
『少女四態』(ジャンプ先:国立美術館ホームページ)
大変申し訳無いが、建築には全く造詣がないため何ともコメントのしようがない。しかし、オシャレな建物だなーと、到着して帰るまでワクワクしっぱなしだった。ほんとテンション上がる。
館内
どこを見ても、どこを撮っても絵になる、そんな素敵な美術館。
この日は天候がやや不安定だったけど、来館時はずっと晴れてくれていて、ちょっと暑いくらいだった。
館内には世界最大のカメラ用レンズが展示されていて、映像展示室ではそのレンズを使った逆さ大山を見ることが出来る。カメラの根本的な仕組みを体感できる映像展示だ。
また、フロアでは大山を望むようにチェアが配置され、条件が良ければ水に映った逆さ大山と共にゆっくりと寛ぐことが出来る。
個人美術館ということで、全てが植田正治に埋め尽くされていて、とても素敵な空間になっていた。作品展示室は二階と三階。一部の展示室がつながっていたり、植田正治愛用のカメラ(ハッセルブラッド!)が展示してあったりと飽きない。
おみやげコーナー(ミュージアムショップ)もあり、写真集などもここで手に入れることができる。ポストカードと、バッグにつけられるようにピンズを購入。
アクセス
植田正治写真美術館ホームページに詳しいので、そちらでご確認ください。
植田正治写真美術館→インフォメーション
ぶっちゃけ交通の便は良くないです。
伯耆町バスだと、循環線美術館前下車ですが事前に連絡しておく必要があります。連絡しないと乗れないようで、料金も合わせて問い合わせ時に確認しておくと安心。
伯耆町配車センター 0120-62-0734
るーぷバスは普通のバス、だと思う。よくわからないけれど、るーぷ赤ってのに乗れば、まぁなんとかなりそう、くらい。便は少ないので、乗るなら時間に注意しておきましょう。
車ならもっと簡単なので、個人的には車がおすすめ。でも、長距離だと大変だし、一日見たいのにレンタカーはもったいないしと思ったら、バスで頑張りましょう。頑張った甲斐はある美術館です!
まとめ
風景はきれいだし、美術館は格好いいし、展示は充実しているし、植田正治がお好きなら間違いなく一回行っとくべき。
誰それ?って人も機会があるなら行って損なしだと個人的には思う。
人為的に人を配置して、シンプルな背景と作りこみによってよって創造される世界は、写真の世界観をいい意味で覆してくれる。写真をやっていると、「一歩前へ」とどっかのトイレに書いてありそうなことばかり言われるけど、一歩引いて作画することで空間の広がりと美術的な空間作成が出来ることに気付かされる。
住んでいる場所によるけれど、殆どの人は行って帰ってくるのに時間がかかる立地なので、きちんと計画立てて行ったほうが良さそう。もちろん、連休がたっぷり取れる人はふらっと立ち寄ることも出来るんだけれども、待ち時間とか乗り換えとかでうんざりするタイプの人は計画的に。
写真撮る人だけじゃなく、美術全般の人にきっといい刺激がある美術館なので、気持ちのいい場所だし、とりあえず行ってらっしゃい。
ではまた。