大きな大きな基肄城

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みなさんこんにちは

お城巡りも久しぶり、今回は『基肄城』です。

全部とはいきませんでしたが、見所をしっかり堪能してきましたよ!

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基肄城とは

福岡県と佐賀県の県境にある山城です。読みとしては『きいじょう・きいのき』などと呼ばれます。椽城(きじょう)とも。

この山は基山(きざん)と呼ばれていて、所在は三養基郡基山町(みやきぐんきやまちょう)です。ややこしい。

いわゆる朝鮮式山城(古代山城)のひとつであり、近隣の大野城(おおのじょう・おおのき)と並び、国内最古の山城として知られています。

築城は天智天皇4年(665年)とのこと。例の白村江の戦いの後ですね。

大まかな歴史の流れなどは以前の記事にも書いていますので、そちらもあわせてどうぞ。古代山城への訪問は鞠智城以来ですね。

鞠智城の戦い
みなさんこんにちは 今回は城です。久しぶりって感じでもないですが、記事にするのは3つめですね。 前回は有智山城、前々回は...

基肄城探訪

今回のスタート地点は水門跡。

古代山城の遺構として遺されている水門で、他と違う特色を持っています。

それが通水口です。この通水口は国内最大のものとされているだけでなく、同じ面に4つ以上の通水口を持つものとしては唯一となっています。

一部復元もありますが、それでもこの大きさ、組み上げの美しさには圧倒されます。基肄城に訪問するなら、必ず見ておきたいですね。

通水口の隣には、住吉神社が祀られています。

この敷地には築城1350年を祝う幟が掲げられています。人気のないところに幟があるのもちょっとシュール。

基山山歩会が発行しているパンフレットがあったので、1枚頂戴して出発です。

整備車道を登ると、終端に登山口が見えます。道は二手に別れていて、一方は基山山頂、もう一方は史跡めぐりコースとなっています。

時間的な余裕もあまりなく、今回は山頂へ。個人的なおすすめは史跡めぐりコースから登り、山頂ルートを下ってくるコースです。

難所に手すりが設けられていたり、足元の整備も最低限確保されてはいますか、歩きにくいところも多いです。さすがに鎖場があるような道ではありませんが、歩きやすい格好で挑みましょう。

閉口したのは虫の多さ。耳元で唸りを上げる大きな蚊や羽虫が集中力を奪いにきます。蜂か虻かわかりませんが、大きな虫が服に取りついたときには大慌てです。虫、嫌いです……。

登りながらも石垣遺構がそこここに。崩壊しているところも多いですが、残っている石垣を見ながら一息つくのもいいですね。

どれくらい登ったかな。40-50分程度でしょうか。健脚な方ならもっと早いでしょう。僕は息も切れ切れに山頂へ到着です。

ここには基肄城跡の石碑があります。奥には展望台があり、さらに奥には土塁遺構が続きます。背後を見ると形のいい山が。あちらがわずかに高く、本来の山頂でしょうか。

この展望台、360°パノラマで景色が堪能できます。

この付近の古代山城としては約8Km先に大野城、そしてその先には水城があり、少し方向を変えると太宰府があります。

わかりづらいのでコントラストなどをいじってます。うっすらと見えるのが博多湾。元写真は上の4枚目。

さらに目を凝らすとずっと向こうに博多湾(直線距離で約20Km)が、背後には高良山があります。この高良山には神籠石といって、歴史書に載っていない山城があった可能性があるんですね。そこからさらに向こうに目を向けると、見えはしませんが鞠智城(直線距離で約55Km)もだいたいそちら側。

この配置、確かに城を築きたくなりますね。これほど立地のいい場所もそうそうないような気がします。博多湾の動向を覗いていれば、迅速に太宰府などに連絡を取ることもできるでしょう。よくぞこんな場所を、と唸ります。

さて眺望を堪能したら今度は形の良い山頂へ向かいます。

細い道が刻んであり、道幅以外には特に労せず山頂へ。祠のようなものがありますが、やはりここが基肄城跡のようです。

またここには天智天皇欽仰之碑があります。築城が天智天皇4年ということなので、そのゆかりでしょうか。建立は昭和8年とのこと。こんな山頂にあるのが似つかわしくないほどに堂々とそびえ立っています。

本来ならここから土塁跡などを巡るところですが、今回はここで時間切れ。

もっと色々なものを見たいという思いもありますが、大変広い遺構ですのでこんなところで遭難でもしたら大変です。うろちょろするのは次回に任せて、今回はおとなしく山を下ります。

今回は水門から登りましたが、山頂だけ行きたいという人には近くに駐車場があります。歩いて5分程度とのことですが、今回は行ってないのでよくわかりません。草スキー場もあるそうなので、お子さん連れで出かけるのも良さそうですね。

機材など

舗装路ではないので、軽量かつコンパクトな機材が使いやすいのではないでしょうか。

眺望がいい場所なので、広角レンズがあったほうが撮影は楽しいかもしれません。また、今回僕は持参しませんでしたがスカイライト系のやC-PLなどのフィルターがあるといいですね。

三脚はお好みでどうぞ。

個人的には、この手の撮影はいかに軽量にするかが問題だと思いますので、持参しないことのほうが多いのですが、山頂だけ行ってみる、とかだと持っていっても邪魔にならなさそう。

アクセス

今回登り口とした水門跡へは、JR鹿児島本線基山駅から徒歩約50分。

自家用車だと鳥栖筑紫野道路。城戸ICより15分程度でしょうか。ICを降りてからすぐに立て札がありますので、それを目印に進みます。ややわかりづらいですが、迷うことも少ないと思います。

山頂に近いところを目指すのであれば、以下の駐車場を目指しましょう。

草スキー場などはこちらが近道です。

ただし水門跡などを見に行くときには、帰りが登りになりますのでご注意。

まとめ

朝鮮式山城の探訪は鞠智城に続いて2城目ですが、行けば行くほど魅力が増してきます。

残された遺構の大きさもさることながら、緻密に組み上げられた石垣、地形を活かした土塁、水門、城門と生活や時代が見えてくるのも楽しい。

ハイキング気分で、というにはやや険しいところに建っているのが残念ですが、それでも古代の人が登れたところです。きちんとした格好で挑めば問題ありません。

登ってからでも、降りてからでもその場所の歴史を調べてみると、思った以上にすぅっと頭のなかに入り込んでくることがあります。これもその場所が身近なものになったからだとも考えられるわけですね。

ここのところ少し日差しも柔らかくなってきて、運動するのにいい感じですし、ちょっと近くの城跡まで出かけてみませんか?

ではまた。

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