シグマレンズがキヤノンボディで行う光学補正方法とは?

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みなさんこんにちは

先日発表された『SIGMA Art 14-24mm F2.8 DG HSM』ですが、このレンズは発表時に興味深い内容が告知されていましたね。

レンズについてはこちら

シグマArt 14-24mm F2.8の開発が発表されましたね【発売日追記】
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今回、興味を持ったのは『カメラ側の「レンズ光学補正」に対応 ※キヤノン用のみ』という部分です。

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ニコンは対応できないの?

ざっくりいいますと、ニコンのボディではある程度計算して対応しています。これは画像処理エンジン『EXPEED』で行っているものと思われます。

このEXPEEDでは色収差に対する補正を行ってくれますが、なぜかというと『Fマウントレンズに対応するため』です。Fマウントは1959年(昭和34年)の『ニコンF』から始まりますが、当然CPUなど内蔵されていません。個人向けのパソコン市場が始まるのは10年以上あとの1970年台半ばからです。

そんなレンズ群を快適に使うために、撮影され(る)た画像を解析して色収差の補正を行っているのです。つまりボディはどんなレンズがついているかを判別することなく、結果のみを見て補正しているわけですね。

そして周辺光量落ちについては、『ヴィネットコントロール』と呼ばれる機能で対応します。これはG/D/Eタイプのレンズで動作しますので、取り付けられているレンズ情報を基に補正しているのでしょう。

また歪曲収差の補正も同様です。G/D/Eタイプのレンズで動作し、『歪み補正データ』と呼ばれるものをニコンホームページよりダウンロードしてボディに落とし込んでおく必要があります。これは一律補正ができないので仕方ないですね。

このように、ニコンの補正はレンズ情報に頼るものと、ボディ内で完結できるものの大きく2つがあります。つまり社外レンズであったとしても一定の補正は可能ということですね。

ではキヤノンはどうでしょうか。この内容で面白い記事を見つけましたので、紹介したいと思います。

キヤノンの光学補正

キヤノンの光学補正は全てレンズデータを使用しています。

EFレンズはその初期からCPU内蔵のもので、完全電子制御を売りにしていたからですね。

つまり、そのレンズ情報が正確なものでなければ補正は行えないということでした。

EOS 5D Mark IVの開発者インタビューで、デジタルレンズオプティマイザ・回折補正などに関する部分ですが、こんな内容のやり取りが記載されています。

(前略)

【質問者】レンズデータがないものに対しても有効です、と説明書にありますが、気になるのは社外レンズです。(中略)

【回答者】他社レンズも千差万別で、いろんな情報がレンズから送られてくる場合があって…基本的に情報が正しく取れない場合は補正はかからない処理になっています。

(後略)

引用:モーターマガジン社『Webカメラマン

情報が正しく取れなければ補正しない、ということはその情報が正しければ補正するということでしょうか。

つまり今回開発が発表されたArt 14-24mm F2.8 DG HSMはそのレンズ情報と補正情報を今までのものと異なる、つまりキヤノンのボディにとって正しい補正情報を送ることが出来るようになったということだとも考えられます。

また『基本的に』ということですので、何らかの方法で正しい情報として認識させる手法があるとも考えられます。

レンズデータをボディに送れれば、正しい情報として活用できるのではないかと想像できるんですね。これはレンズ光学補正データ(周辺光量・色収差・歪曲収差)という補正項目からもボディ内に内蔵する必要性があると考えられます。いちいちレンズから歪曲データを取り出すこともできなさそう(現実的ではない)ですし。

まとめ

特に何かがわかったわけではないのですが、なにげなくネットをさまよっていたら見つけましたので、ちょっと書いてみました。

発売されてから、どんな操作になるのかがはっきりするわけですが、このクラスのレンズですし、価格も決して安いものではないでしょう。購入される方はある程度写真撮影に対して真摯に取り組む方が中心になると思います。

多少複雑な操作が必要であっても、対応できるならとやってくれる可能性が高いと感じます。

それよりもレンズ単体での光学性能の高さから補正データは不要、という人の方が多いのかな……?

ともかく発売が楽しみですね。

ではまた。

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