泥打ち祭りでドロドロ!

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みなさんこんにちは

春と言えば泥打ち祭りですね!

すみません言ってみただけです。そんなお祭りがあるのです。

泥のお祭りといえば各地で行われる『泥んこ祭り』などが有名ですよね。みんなで泥だらけになるお祭りです。

しかし、この泥打ち祭りは神様が泥だらけになります。

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泥打ち祭りとは

昭和51年に福岡県の無形文化財に指定されている祭りです。

阿蘇神社への参道

朝倉市杷木にある阿蘇神社(熊本県の阿蘇神社の分社)で行われますが、他の阿蘇神社に見られない祭りですので、独自のものと考えられます。

裏付けを取っていないので確実な情報ではありませんが、300年以上続く歴史があるとのこと。同じ旧町内(旧杷木町)で行われるおしろい祭りが同様に300年以上の歴史を持つので、同じ時期に発生したのかもしれませんね。

この泥打ち祭りですが、杷木三大奇祭のひとつに数えられます。

ざっくりとした説明を行うとすれば、神様(代宮司)に投げつけられた泥がどれだけ多くくっついているかで豊作を占うというもの。

神様に泥を投げつけるという、まさに奇祭と呼ばれるに相応しい祭り。旧杷木町には奇祭と呼ばれるものが3つもあるそうで。

杷木三大奇祭とは

  • 泥打ち祭り
  • おしろい祭り
  • 鎮祭

上記3つを指して『杷木三大奇祭』というそうです。概要だけざっとご紹介しておきましょう。

泥打ち祭りは毎年3月第4日曜日に阿蘇神社で行われます。

これは全身に泥を塗る(というかぶつける)お祭りですね。

おしろい祭りは毎年12月2日に大山祇神社(愛媛県の大山祇神社の分社)で行われます。

これは顔におしろいと呼ばれる米の粉を水で溶いたものを塗りつけるお祭りです。

鎮祭は3月23-25日・12月23-26日に行われます。これは杷木神社のお祭りです。
これはちょっとややこしくて、ここの神様は神無月に出雲に行かないのです。そのかわり年に2回お休みしてもらう、というお祭りなんです。

生木・生竹を伐らない、漆器で食事をしない、臭いをさせない、大きな声でしゃべらない、夫婦喧嘩をしないなど静かなお祭りなんですね。これ、どっかで見られるんでしょうか……?見たことないですが、なんかやってる感はないですよね?

なんとも個性的なお祭りがあつまったものです。地域の歴史的にも面白いので、気になる方はお調べください。

機材

とりあえず必要なものとしては、雨ガッパとカメラレインカバーです。汚れたく(汚したく)なければ必須装備です。

そして保護系のアクセサリーは色々つけときましょう。

保護フィルターは必須です。今回すっかり忘れていて、ヒヤヒヤしながら撮影しました。撮影に集中するためにも安心感は大切!

同様にレンズフードもつけときましょう。ラバーじゃない樹脂(プラスチック)製をおすすめします。

祭りは日中ですので、ストロボは不要です。もちろん、表現上あってもいいですが、泥が直撃すると折れるかも知れないので見映え上つけっぱなしという人は外しときましょう。

汚れを気にせず、機材の損傷は自己責任という方は広角で肉薄する手もあります。しかし安定するのは望遠系のレンズでほどほどの距離を確保することでしょう。

カメラにカバーをする関係上、レンズ交換はできないと思った方がいいですね。高倍率ズームをお持ちならそれが一番じゃないでしょうか。焦点距離は……フルサイズ換算200mmもあれば充分だと思います。300mm以上はお好みで。

おすすめ装備一式

  • カメラ
  • 高倍率ズームレンズ
  • レンズフード
  • プロテクトフィルター
  • カメラレインカバー
  • レインコート
  • 長靴
  • タオル
  • ビニール袋
  • パーマセルテープ

まずは汚れてもいい格好を心がけましょう!ビニール袋はバッグに被せたり、汚れたタオルを入れたりと様々使えますので、ちょっと多めに用意しときましょう。パーマセルテープも使い方的には似たような感じです。

泥打ち祭りの流れ

ここでおみくじが引かれる

当日は12時から代宮司を決めるおみくじが行われます。聞いた話では丸めた紙に大吉などのようにして書かれたものが、くじだそうです。

これを約40世帯の氏子衆が引くわけです。この時に簡単な食事が供されるとのこと。

その後13時より神事が執り行われます。

ここで代宮司への神降ろしが行われます。改めて氏子衆が神前で直会を行い、五枚の盃で二升の酒を飲み干します。

昔の代宮司は泥打ち祭りの翌日も変わらず仕事に向かったそうですが、流石に今の代宮司は翌日はお休みを取るそうです。祭りの最中も相当飲まされてますしね……。酒飲めない人はどうなんだろう?

この間、祭りに参加する選ばれた子ども達も準備を始めます。たすきをかけ、注連縄を腰に巻きます。以上は神紋のついた法被です。

以前は氏子衆の子ども達の中でも、小学校5・6年生の中から12人選んで参加したようですが、昨今の少子化を受けて様相が変わっています。今では人数補填のために中学生も参加するようになり、下も早ければ3歳から出ることがあるそうです。さすがに投げつける泥が強くなりすぎるため、中学生は利き手の反対で投げるように指示されていました。

それってどこに飛んでくるのか分からなくなるってことですよね……。

15時になり、代宮司が白装束に身を包み、社から出てくると祭りの開始です。

まずは神の座へ向かい、腰を下ろします。小雨も降っていて肌寒い。午前中は暑く感じるくらいだったのに。

大量の飲酒は、神降ろしと併せて、寒さ対策でもあるんでしょうね。

氏子の「まだ白かところの残っとろうが!塗らんか!」といった怒声(?)が響き渡るなか、代宮司の装束が泥に覆われていきます。

よろめきながら立ち上がる代宮司を両脇から抱え、雄獅子と雌獅子が先導する行列が進行します。

獅子のガチガチという音と、氏子衆の「投げんか!」の掛け声と共に祭りは進んでいきます。

社殿から階段と坂を降り、通りに向かいます。3-4mごとに泥が用意してあり、代宮司の後ろから容赦なく泥の塊が飛んできます。行列の後ろ、つまり遠くから投げられた泥は勢い余って観客にも向かってきます。

水気が多い粘土質の泥は重く、ぶつかった衝撃はかなりのものです。始まる前は甘く見ていたんですが、これ直撃するとカメラ壊れそう。

泥の軌道を見ながらの撮影は、さながらサバイバルゲームのようです(笑)

ちなみにこの泥、神田(しんでん)に指定された田から持ってくるそうです。どこのものでもいいというわけではないんですね。

所々で祝いをあげ、酒を飲み、また進む。

この繰り返しで集落の外れにある道祖神(猿田彦大神)まで進みます。

道祖神到着後、神上げの儀式が行われ、祭りは終了となります。

立てないくらいフラフラの代宮司は、軽トラの後ろに載せられての帰還となりました。まあ、そうなるなって位飲んでましたしね……。

まとめ

初めて行ったから、というのは言い訳にもなりませんが準備が足りなかったですね。

準備八割を改めて心に刻みたいと思います。

そして、思った以上に小さなお祭りでした。

奇祭と言われるものなので、ある程度の規模を想定していたんですが、見物客よりカメラマンの方が多かったんじゃないでしょうか。

確実に観光客よりはカメラマンの方が多かったです(笑)

しかし東京からわざわざ見に来られてた学生さんもお二人ほどお話しさせていただいたので、興味がある方もいらっしゃるんでしょうね。彼らはいい写真撮れたかなぁ。

普段プロテクトフィルターしてないので、その存在をすぐ忘れちゃうんですが、フィルターワークがないのであれば、付けとく癖を持った方がいいかもしれないですね。

プロテクトフィルターをお持ちでなければ、色々使えるので準備することをおすすめします。

来年はもっと接近したいと思います!

ではまた。

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