正月の締めは鬼夜の撮影

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みなさんこんにちは

お正月の終わりを告げるイベントには色々あると思います。

みなさんはどうでしょう?

学生さんだと始業式かな?社会人だと帰省から戻ってきたときかもしれませんね。

最近では成人の日が第2月曜日になったので、この日がお正月(冬休み)の最後の日、というケースも多いのかな?

ということで、お正月の終わりを告げるお祭り『鬼夜』の撮影に行ってきました。

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鬼夜とは

鬼夜は、『吉山旧記』によれば仁徳天皇56年(368年)1月7日、藤大臣(玉垂命)が勅命により当地を荒し、人民を苦しめていた賊徒・肥前国水上の桜桃沈輪(ゆすらちんりん)を闇夜に松明を照らして探し出し、首を討ち取り焼却したのが始まりだと言われています。 毎年1月7日の夜に行う追儺の祭事で、1600年余りの伝統があり、松明六本が境内を巡る火祭りです。平成6年(1994年)には国の重要無形民俗文化財に指定され、日本三大火祭りの一つに数えられています。

引用:大善寺玉垂宮

正月の祭り、というわけではないんですね……。

大善寺玉垂宮について補足しておくと、元々神社だったところに大善寺という寺ができたそうです(神仏習合)。その後、明治時代の廃仏毀釈で神社単独に戻ったようですね。寺の名残が残っていて、往時の面影がある場所です。

日中の様子はまとめてどうぞ

鬼夜の流れ

元旦から始まる流れらしいですが、今回は撮影日に当たるクライマックスの鬼夜当日の流れを簡単に。写真もご一緒にどうぞ。

スケジュール等は前述の大善寺玉垂宮ホームページから拾ってます。

13:00頃 鬼面尊神渡御

神殿で神事があった後、箱に納められた鬼夜祭の主神が鬼堂に渡ります。

一列になってお渡しがある様は厳粛な気持ちになりますね。

列をなして移動するのは14:00の手前くらいでした。

16:00頃 鬼面尊神還御

今度は鬼堂から神殿に還ってきます。

ここよりは13:00の神事のほうが鬼面が入った箱は撮影しやすいかも。

行列が通る距離も短いです。

19:00頃 若衆の境内参集

神社の裏手にある玉垂公園(当日の駐車場)脇に集合します。集合前に小さな焚き火を起こしていましたよ。

全く関係なさそうな撮影者を対象にプチ撮影会みたいなことを始めた集団がいて、田舎の祭りの質を感じました……。カップルで撮影に来ていたようですが、準備する時間だったろうに。

参加者の待機所と思われるテントの前でカシャカシャ始めるものだから、中にいる参加者が何事かと出てきていましたよ。

撮影集団は『先生』と呼ばれている人が居たようなので、写真サークルかなんかだと思うんですが。先生も注意しなさいよ。

都会の祭りの参加者が素晴らしいわけではないんですが、自分(たち)だけ良ければ、という考え方はやっぱり田舎のほうが根強いような気がします。

提灯の小松明を掲げた若衆が、勇ましい掛け声とともに集まってきます。

提灯を掲げてくれたり、腕組みして並んでくれたりと、ファンサービス精神に富んだ若衆でした(笑)

ここでも、ストロボならまだまし(ある程度は仕方ない、けどこの祭りで焚くところはほぼなかった)なのに、LEDライト(ビデオライト)を煌々と炊いて撮影する非常識な撮影者が。むやみに近寄るし、撮影後も離れないばかりかLEDを消灯もせずにこちらに向けてくる。

真っ白な光で照らされて、情緒もへったくれもないという状況に。

傘持ちしていた奥さん(?)はまだ常識が残っていたようで、消灯を促してくれました。テレビカメラも撮影が開始できないという状態。

写真にビデオライト使うなら、自室でブツ撮りにでも使っててください。

この時点で結構精神的に萎えてきます。雰囲気がいい祭りだと、うきうき感が高まってくる時間なんですけどね。始まったばかりだし。

20:00頃 汐井汲み神事

大太鼓の合図があった後、松明を先頭にお汐井汲みが行われます。場所は目の前を流れる広川。

参道を通って行くのは役職者ということですので、内々的に偉い方々なのでしょう。

広川から境内まで、各組の若衆が汐井口開けを待っています。

汐井汲みが行われ神殿に役職者が戻ると、汐井かきが各組によって行われます。

汐井かきは禊(みそぎ)の意味で用いられていますね。場所(神事)によって多少捉えられ方が異なる用語でもあります。

お汐井汲みの最中に、若い女性(と思う。暗くて声しかわかんなかった)から『撮影大変ですね、頑張ってください』と声をかけられました。たったそれだけで嬉しくなって頑張ろうと思ったので、男って単純なもんだなぁとか考えたり。単純なのは僕だけかもしれませんけどね。

21:00 タイマワシの勢揃い

時間になると境内の全ての灯りが消されます。これは出店も含めてです。

真っ暗な中で、ストロボ炊きまくってるカメラマンがいました。至近距離で発光されると目が潰れるので止めて欲しい(切実)。残像でよく見えなくなります。松明も来てない段階で何撮ってたんだか。

社前で直会して、鬼堂前まで松明を掲げてやってきます。

鬼堂前には大松明があります。一列に並んで勢揃い。

21:30頃 6本の大松明に点火

ようやくメインイベントです。大松明に点火されると、辺り一面が一気に明るくなり、群衆のどよめきとため息が聞こえてきます。

熱気が押し寄せてきて、雨(当日は雨でした)の存在を忘れさせてくれました。

鉾面神事

天狗の面をかぶった魔払い神事が鬼堂前で行われます。

神事で使用した鉾は、鬼堂に納められます。ここに鬼がいるのかな。

大松明始動

大松明はその後、樫の棒で持ち上げられ、神殿の周りを廻り始めます。

今回の撮影はここまで。

この後の流れは、惣門くぐりと鬼の禊が行われて役鐘が鳴らされ終了です。

終了予定時刻23:00頃です。

有料桟敷席

会場には有料の桟敷席が設けられています。

費用は2,000円/人でした。立ち入りは19時からだそうです。ちなみに、三脚禁止とのこと。

会場が一望できるポジションでしたよ。ご希望者は大善寺玉垂宮まで直接お問い合わせください。

アクセス

西鉄天神大牟田線 大善寺駅が最寄りです。

最後まで見る場合、帰りの時間の確認はしておきましょう。

駐車場はそれなりに豊富ですが、公共機関で来れるならそっちの方がいいのかなと。

詳細はこちらから

機材

高感度特性に優れたカメラがおすすめ。しかし、実際はそこまでの高感度を求められないので(ISO3200くらいでなんとかなった)厳密にこれがオススメ、と言うのは少ないです。でも、暗所性能が高めの本体の方が撮影は簡単かな。

フルサイズの方がノイズ耐性・階調などやや有利です。どの撮影でもそうなんですが。

雰囲気を描写するなら、ストロボは不要です。今回のような祭りはストロボ自体使わないという心構えのほうが気が楽だし、仕上がりもキレイですよ。

望遠はフルサイズ換算300mmあれば撮影に困ることはないでしょう。200mmくらいでも充分じゃないかな。トップの写真でトリミングを若干入れていますが、それを含めても160mm弱くらい(撮影時は130mm)ですね。参考として撮影データはISO2000・1/250秒・F5.0です。

むしろ望遠はそこそこで広角も重視したほうがいいかも。思ったより撮影距離がないので、全体を収めようと思うとフルサイズ換算16mmでも手狭でした。

まとめ

当日朝の雨が夜半すぎまで降らないという天気予報を鵜呑みにして行ったんですが、外れちゃいましたね。寒かったです。締め込みの若衆たちもきっと寒かったでしょう。

天気予報はあくまでも予報なので、しっかりとした対策を行っておきましょう。

珍しいお祭りだからかもしれませんし、田舎でやっているお祭りだからなのかもしれませんが、参加者のモラル意識が低かったような気がします。

雰囲気をぶち壊してまで撮影しなきゃいけないくらいなら、そもそも撮影しないで欲しい。撮影者としてどうこうではなく、周りの見物人に迷惑をかけるような行為は慎まなきゃいけません。

ムービーだろうがスチールだろうが、撮影者はあくまでも表現者であると同時に記録者です。記録者が出しゃばらなければならないような状況なんてどこにもないはずなんですよね。

この記事を読まれたみなさんが、迷惑をかけるような行為をすることはないと思いますが、僕も含めて動きや言動に改めて気をつけましょうね。

祭りは意外とこじんまりした場所と雰囲気でした。一斉消灯からの松明点火はいいですね。こう、祭りの圧力を感じます。

こうやってお正月の最後を締めくくるわけですね。

ちなみにこのお祭りで手袋失くしました。まだ寒いシーズンが続きますので、また違うものを買わなきゃ……。

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ではまた。

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