みなさんこんにちは
のっけから微妙なタイトルですが始めに言っておきますと、僕はペンタックス好きですよ。古くはASAHI PENTAX MXを所有し(壊れてるけどまだ持ってます)、LXに憧れ、コレジャナイロボコラボによだれを垂らし(笑)、645D登場時には本気でマウント変更を考えました。
じゃあなぜこんなタイトルかというと、今度スペシャルセミナーがあるんですよね、K-1。もう登場から半年経過したモデルが、です。さすがに今更感があります。
ここでペンタックスが何を考えてるのか勝手に判断しようという身の丈に合わない話をしようと目論んでいるわけです。
色々考えながら書いたので、上から目線っぽいような感じになってしまいました。ご不快に感じたら申し訳ないです。
目次
フラッグシップK-1
古くからの一眼レフメーカーとして、デジタル時代にはAPS-Cサイズの一眼レフをラインナップし、トップモデルに中版を擁しながらなかなか登場しなかったフルサイズ一眼レフ。ユーザーにもメーカーにも期待をもって産み出されたのがフルサイズPENTAX K-1です。
高機能コンパクトで路線を築いてきたペンタックスらしい、コンパクトなボディが特徴であり、尖ったペンタ部を持つそのスタイルはクラシカルながら新しいデザインです。ペンタックスはエントリーモデルから、いわゆる「出し惜しみしない」スペックが特徴的です。フラッグシップであるK-1には、これでもかというくらいに各機能を詰め込んできました。
有効画素数3,640万画素かつ最高ISO204,800の高性能イメージセンサー、5軸5段の手ぶれ補正、-3EVの暗所性能、「変態的(肯定的表現)」とまで言われるフレキシブルチルト液晶モニター、スマートファンクションにアストロレーサー、-10℃対応の防塵・防滴にリアル・レゾリューション・システム。
正直にペンタックスのあらゆる技術力を集結した、という表現がぴったりです。
K-1を推すペンタックスのスペシャルセミナー
冒頭にも触れた通り、K-1のスペシャルセミナーが行われます。10月23日から11月26日までですから、随分長丁場ですね。
各会場共に、セミナー内容は同じもののようです。しかし、ペンタックスリコーフォトインストラクターによる、というぼかし方が気になりますね。同じ方じゃなければ、キヤノン5Dスペシャルセミナーのように会場毎に講師が違うということなのかもしれません。せめて講師がはっきりすれば会場毎の雰囲気も予想できるのですが。同日開催はないので、連れ回す気ですかね?
各セミナー会場で行われる無料点検は東京・大阪会場では行わないとの事ですから、これはユーザー数の問題なのか、サービス拠点の兼ね合いなのか。東京と大阪にしかサービスセンターがないので、他の会場ではボーナス的な意味合いなんでしょうね。九州は福岡ニコンの営業所もなくなったので、サポートはカメラ店か郵送しかないですからねぇ。
セミナー開催の情報はこちらをご覧ください。
K-1の下位機種は出るのか
レンズラインナップから考察する
フルサイズ対応レンズは、現在僅か12本。APS-C対応レンズがクロップで使えるとはいえ、それは単なるごまかしでしかないわけです。もちろん、M42スクリューマウントレンズからアダプターを使えば対応できることは知っています。うーん。オールドレンズを使うのにこのカメラがいる、というのなら話は別ですが、それは違うでしょうやはり。そういった意味合いのボディじゃないはずですからね。旧Kマウントレンズも一緒です。最新のフルサイズ一眼です。最適化されたレンズが必要なはずです。
レンズラインナップがない状態であれば、フルサイズだろうがなんだろうが単純に大柄なAPS-Cデジタル一眼レフとしか使えません。
上記はレンズロードマップ。
レンズはK-1発売前から登場していましたから、それなりにしっかり取り組むつもりはあるんでしょうが、ちょっとのんびり過ぎませんか?
正直な話、このレンズ構成では下位機種の発売は見込めないですね。一番は軽量レンズでのセットが組めない事。エントリーフルサイズではレンズキットを用意するわけですが、各社のキット状況と対応するフルサイズレンズとしては以下の通り。
エントリーでも、フルサイズに移行する人すべてが重量と価格を無視してセットを組むわけではないので、広角から望遠まで軽量かつ(比較的)安価なレンズが必要になります。
だから、中古は無視するんだってば。
キヤノン
エントリーフルサイズはEOS 6Dです。
キットズームレンズ | 広角ズームレンズ(拡張) | 望遠ズームレンズ(拡張) |
EF24-70mm F4L IS USM | EF16-35mm F4L IS USM | EF70-200mm F4L IS USM |
EF24-105mm F4L IS USM | – | EF70-200mm F4L USM |
– | – | EF70-300mm F4-5.6 IS II USM |
単焦点標準レンズ(拡張) | 単焦点広角レンズ(拡張) | 単焦点望遠レンズ(拡張) |
EF40mm F2.8 STM | EF20mm F2.8 USM | EF100mm F2 USM |
EF50mm F1.8 STM | EF24mm F2.8 IS USM | EF200mm F2.8L II USM |
EF85mm F1.8 USM | EF35mm F2 IS USM | – |
各方位まんべんなく揃っています。レンズによってはちょっと高いかな?
ニコン
エントリーフルサイズはD610です。
キットズームレンズ | 広角ズームレンズ(拡張) | 望遠ズームレンズ(拡張) |
AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR | AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR | AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED |
AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR | AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED | AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED |
– | – | – |
単焦点標準レンズ(拡張) | 単焦点広角レンズ(拡張) | 単焦点望遠レンズ(拡張) |
AI AF Nikkor 50mm f/1.8D | AI AF Nikkor 20mm f/2.8D | AI AF DC-Nikkor 105mm f/2D |
AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G | AI AF Nikkor 24mm f/2.8D | AI AF Nikkor 180mm f/2.8D IF-ED |
– | AI AF Nikkor 28mm f/2.8D | – |
– | AI AF Nikkor 35mm f/2D | – |
さすがニコンというべきか、かなり層が厚いですね。
ソニー
エントリーフルサイズはα7です。
キットズームレンズ | 広角ズームレンズ(拡張) | 望遠ズームレンズ(拡張) |
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS | Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS | FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS |
– | – | FE 70-200mm F4 G OSS |
– | – | 70-300mm F4.5-5.6 G SSM II |
単焦点標準レンズ(拡張) | 単焦点広角レンズ(拡張) | 単焦点望遠レンズ(拡張) |
FE 50mm F1.8 | FE 28mm F2 | 135mm F2.8 [T4.5] STF |
85mm F2.8 SAM | Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA | – |
– | 20mm F2.8 | – |
Eマウントのみだと、ちょっと少ないですね。Aマウントを含めても望遠系は安価なレンズが乏しいです。ソニーっぽい感じ(偏見)
ペンタックス
エントリーフルサイズありません。一般的な最上位スペックを外したところです。
標準ズームレンズ | 広角ズームレンズ | 望遠ズームレンズ |
HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR | – | – |
– | – | – |
– | – | – |
単焦点標準レンズ | 単焦点広角レンズ | 単焦点望遠レンズ |
smc PENTAX-FA 43mm F1.9Limited | smc PENTAX-FA 35mm F2AL | – |
smc PENTAX-FA 50mm F1.4 | – | – |
smc PENTAX-FA 77mm F1.8Limited | – | – |
全体的にレンズが高価格帯なので、本当にフルサイズは最上位機種のみでやるつもりかな?ソニーよりもさらに少ないというこの状況。
レンズだけで考えると本当にレンズラインナップが少ない。大開放値のレンズはそれなりにあるので、ロードマップから考えてもエントリーフルサイズは出さないつもりですかね。
今後のロードマップ(カッコ内はこころの声です)が
- 単焦点広角(35mmのFAを置き換えかな?)
- 大口径単焦点標準(50mmF1.2orF1.4か。50mmもFAレンズだし)
- 大口径単焦点中望遠(135か150mm付近が欲しいところ)
- 大口径単焦点超広角(20mmくらいでしょうか)
- フィッシュアイズーム(8-15mmかな。円周⇔対角線ですよね)
ですので、しばらくズームレンズに取り組む気はなさそうです。フルサイズ向け軽量レンズは需要もありそうですが、そこら辺の受け皿は全てAPS-Cにやらせようということなのでしょうか。
スペックから考察する
下位機種とのスペック比較してみますか。各メーカーフラッグシップと比較しようかと思ったんですが、あんまり意味なさそうなので。
センサー | フルサイズ | APS-C | APS-C |
---|---|---|---|
画素数 | 約3640万画素 | 約2435万画素 | 約2424万画素 |
ISO感度 | ISO100-204800 | ISO100-51200 | ISO100-102400 |
連写撮影 | 約4.4コマ/秒 (35ミリフルサイズ) 約6.5コマ/秒 (APS-Cサイズ) |
約8.3コマ/秒 | 約6.0コマ/秒 |
シャッタースピード | 1/8000-30秒 | 1/8000-30秒 | 1/6000-30秒 |
液晶モニター | 3.2インチ 約103.7万ドット |
3.2インチ 約103.7万ドット |
3インチ 92.1万ドット |
撮影枚数 | 約760枚 | 約720枚 | 約480枚(フラッシュ発光なし) |
防塵・防滴 | ○ | ○ | ○ |
幅 x 高さ x 奥行き | 約136.5 x 110 x 85.5 mm | 約131.5 x 100 x 77.5 mm | 約125.5 x 93 x 74 mm |
質量 | 約925g(本体のみ) | 約715g(本体のみ) | 約約628g(本体のみ) |
発売日 | 2016年4月下旬 | 2015年5月22日 | 2016年7月22日 |
ペンタックスはK-70の方が圧倒的にK-3Ⅱより高性能の下位機種ということもあって、出て来るとしたらK-2(仮名)の方が高機能ということは充分に有り得ますね。
孤高の645z
645ZとK-1の立ち位置
645Zはざっくりいうと、全てを撮影者に委ねる作りです。
K-1に搭載されているほとんどの機能(ライブビューとかはもちろんついています)は645Zには搭載されていません。機動性は高いものの、超高画素モデルゆえの三脚なしでは長時間の撮影に向いていないという特徴があります。また、レンズラインナップもマウントそのものが違うので、さらなる機動性を重視するのであれば他社超高画素モデルを選ぶという選択肢もあるのが現状です。まぁ、高密度高画素のジレンマからは結局逃げ出せないので、重量を取るか画素密度を取るかって状態ですけれどもね。
簡単に割り切ることはできませんが、あくまでペンタックスブランドとしてのフラッグシップモデルであって、Kマウントのフラッグシップではないということだと思います。
まとめ
ペンタックスで本気になった人を受け入れてくれる受け皿としてのK-1は、今後も続けていくのだと考えられます。645Dが645Zになったように。
反面、K-1以外のフルサイズは期待できない(しにくい)環境がしばらくは続く事も事実でしょう。バリエーションはAPS-Cサイズが負担し、あくまでもペンタックスらしさが集中するモデルとしてのK-1(フラッグシップ)ということです。
そうであればこそ、この時期のセミナー(販売促進)も理解できようというもの。
あと二年もすると、K-3Ⅱがモデルチェンジを控えるようになってくるかと思います。ですから、そのタイミングでフルサイズに移行することは考えられますね。K-S1のモデルチェンジが先にくるでしょうが、それも判断の一つになりそうですね。
レンズラインナップはAPS-Cに関して言えば10mmクラス(フルサイズ換算15mm)の超広角が欲しいですね。サードパーティ製レンズがKマウント用のラインナップを減らしている(OEMなどの関係かな?)ので、対応するレンズは積極的に増やしてほしいところです。
販売もそうですが、レンズラインナップもしっかりと拡充した上でフルサイズ・APS-C共に販売を続けてほしいものです。体力無くなったとか笑えません。そうなってしまったメーカーもありますから。
とりあえず、K-1の販売でステップアップ先が出来上がったのは喜ばしいことです。ペンタックスブルーとか色々いいますし、セミナー行ってしっかり触らせてもらおう。あわよくば色々聞いてこようっと。
ではまた。
※画像等はリコーイメージングから引用しました。