みなさんこんにちは
前回は2008年から2009年に登録された未来技術遺産についてみてみました。
今回はその次、2010年の登録をみてみましょう。
前回の記事はこちら
2010年に登録された未来技術遺産
2010年の注目は一点です。
デジタルって最近なようで結構古いんですね。
No.071 FUJIX DS-1P 2010年登録
前回のDC-90もデジタルカメラでしたが、このDS-1Pは保存方式にデジタル化を採用したものとして世界初、ということになります。
それまではアナログ方式の保存を行っていましたが、この試作機で完全な『デジタルカメラ』が誕生した事になります。
以前はビデオフロッピーと呼ばれるものを使って記録していたんですね。
仕組み的には磁気ディスクにアナログ保存されるもの、なんです。
現在では撮影時の画質によって保存できる枚数が異なるのが当たり前ですが、当時は1枚のビデオフロッピーに保存できる写真の枚数は固定だったんです。それというのもこの保存方法が関わっています。
保存方法をデジタル化した事によって現在では保存枚数が飛躍的に増えました。またアナログからパソコンへの取り込みにはビデオキャプチャで取り込む必要があったんですが、デジタル保存されたことによってこれも手軽になったんですね。
当時は半導体メモリが非常に高価だったらしいんですが、後々普及するだろうということで開発に挑戦したのだとか。
この試作機は1988年に製作されています。いまから30年も前のことなんですね。僕の撮影システムがデジタル化したのっていつだったっけ……。一般的に出回るまではあまりこういった技術の恩恵を受けることがないため、存在を意識しにくいですが、急に世の中に出現するわけでもありません。
地道な開発・進化が行われているわけですね……。
富士フイルムのホームページには開発のいきさつが簡単に載っていますので、興味のある方はそちらもどうぞ。
まとめ
2010年の登録は完全なデジタル化を果たしたカメラでした。
これからはアナログからデジタルへの転換経験のある人も少なくなってくるんでしょうが、アナログに回帰していく人はこれからも一定数いるんでしょう。
アナログに回帰しても、実はいくつかの手順を飛ばしていること、戻ることはできても進むことは難しいことなんかを理解しておくとちょっと気持ちが違ってくるかもしれません。
難しいことなんか考えなくてもいい、というのはユーザーの強みですからアナログ楽しいなー。でも充分だと思いますけどね。
いまさらビデオフロッピー探せと言われても困りますし。
次回は2011年を飛ばして2012年をお届けしたいと思います。
ではまた。