みなさんこんにちは
本日、キヤノンが新製品をリリースしましたね。
その名もEOS M5
ミラーレスEOSの名前でCMしていましたので、ご存じの方も多いかと思います。
目次
EOS Mシリーズとは
キヤノンが展開するミラーレス一眼カメラのブランドです。
- 2012年 EOS M (1,800万画素/秒4.3コマ/ISO12800/ハイブリッドCMOS AF)
- 2013年 EOS M2 (1,800万画素/秒4.6コマ/ISO12800/ハイブリッドCMOS AFⅡ/Wi-Fi)
- 2015年 EOS M3 (2,420万画素/秒4.2コマ/ISO12800/ハイブリッドCMOS AFⅢ/Wi-Fi)
- 2015年 EOS M10 (1,800万画素/秒4.6コマ/ISO12800/ハイブリッドCMOS AFⅡ/Wi-Fi)
上記4機種が発売済で、M3とM10が販売中です。M10はMシリーズの中で廉価版の扱いで、性能的にはM2に近いですね。
M4の型番に相当するものはありません。今のところ。
M5の魅力
キヤノンの本気を感じるのは以下の部分です。今回、かなり力が入っているんじゃないかと個人的には思っているんですが。
2420万画素APS-Cセンサー
画素数こそM3から据え置きの2,420万画素になっていますが、映像エンジンをDIGIC7にアップすることでさらなる高性能化が図られています。
キヤノンフラッグシップモデルであるEOS-1DxMarkⅡがデュアルDIGIC6+、先日発売開始のEOS 5DMarkⅣもDIGIC6+ですから、最新の映像エンジンが載っているということで間違いなしです。他に搭載されているモデルとしてはPowerShot G7xMarkⅡとなります。
G7x2の時にも追尾性能の向上とノイズ低減、画質向上が大きく謳われましたが、最新のEOS M5でもその能力を遺憾なく発揮してくれそうです。具体的には最高ISO感度が25600となり、M3の二段分の高感度が使用できるようになります。
高画素と反する条件として、連射コマ数もあるのですが、これも歴代Mシリーズを大きく引き離して9コマ/秒となっています。歴代モデルの2倍ほど速くなっています。これは驚きです。これなら運動会や少年サッカー・野球の撮影にも安心して持っていけますね。
EVF搭載
EOS Mシリーズではじめて、EVF(電子ビューファインダー)を採用しています。0.39型236万ドットEVFは、PowerShot G5xに採用されているものと同じものと思われます。コントラストが高く、鮮やかな液晶で確認できますので、撮影が楽しく感じる部分ですね。
Mシリーズはアダプターを使って、全てのEFレンズ・EF-Sレンズが使用できることもあり、一眼レフの予備機として使う事も可能です。写真撮影が楽しくなってきた初心者のかたが、一眼レフに躊躇すること無くステップアップできるカメラとしてもおすすめ出来る仕組みですね。
個人的にはG5xを利用していて、コンパクトな機種でもファインダーを覗けるほうが撮影が楽しいですから、EOS M5はこれだけで購入を検討したくなるカメラです。
デュアルピクセルCMOS AF
オートフォーカス(AF)の高速化。今回、これが一番の目玉と考える人も多いんじゃないでしょうか。
歴代EOS MシリーズはハイブリッドCMOS AFと称して、位相差AFとコントラストAFを併用して利用していました。DIGICの進化にともなって、段々と高速化はしていたのですが、それでも口コミサイトなど一部からは『遅い』という声が上がっていたのも事実のようです。
ハイブリッドAFにおけるAFの概要
- 位相差AF……撮影センサー上にAF用の画素を複数配置し、AF用画素の取得した情報を基にズレを測定。ズレの量からピントレンズをどの程度動かすか決定する。AF用の画素が多くなるほど精度は上がるが記録用画素が減少すること、決まった条件でないとAF精度が不十分になりやすことが問題。得意な条件であれば、AF速度は早い。
- コントラストAF……ピンぼけの状態からピントが合った状態になる事で、コントラストが最も高くなる事を利用してピント合わせを行う。コントラストが高い被写体ほどピント合わせが得意なため、裏を返すと暗所でのピント合わせは苦手。また、コントラストを検知しながらピント合わせを行うため、AF速度は遅い。
位相AFで大まかなピントを合わせた後、コントラストAFで微調整する、といった仕組みになっています。
M5で採用されたデュアルピクセルCMOS AFは、仕組みそのものは位相差AFと同様ですが、全ての画素が位相差センサーとして使えるため、精度が高くかつ高速なピント合わせが可能になっています。撮影時には位相差センサーとしてではなく、撮像素子そして使用することができ、画質をスポイルすることなく快適なピント合わせを実現できるものです。
デュアルピクセルCMOS AFは1Dx2・5D4にも採用されていて、センサーAFにおけるキヤノン高速AFの本命技術となっています。
センサー画像を貼っておきますね。
また、AFシステムの変更とDIGICの最新化によって、低輝度撮影も(かなり)強化されています。M3で1EV以上の明るさがピント合わせ条件だったものが、M5で-2EVまで進化しています。夜景の撮影や、ムードのある飲食店での撮影もらくらくこなせる数値です。
Wi-Fi&Bluetooth
Wi-Fiは継続機能として採用されていますが、今回Bluetooth(BLE)が新たに採用されました。BLE(Bluetooth Low Energy)とは、低電力Bluetoothで接続できる機能で、BT(Bluetooth)4.0に同包されています。BT3.0までの互換性もありますので、大抵のスマートフォンとは接続ができるのではないかを思います。
今回、BTはCanon Camera Connectアプリとの連携(Wi-Fi連携)のために採用されているようなので、それ自身が持つ通信容量は必要とされていないようですから、理にかなった選択でしょう。
今までのWi-Fi接続だけだと、カメラの電源を切るとConnectアプリとの接続も切断されていましたが、常時接続が可能になるようです。GPSロガーでの記録や、リモコンシャッターとしての利用など毎回接続するのは意外と面倒だったので、これは小さい追加ながらもすごく便利になりました。
タッチ&ドラッグAF
電子ダイヤルだけでは操作が面倒な部分(小型化によって操作性がスポイルされる部分)として、即時性(即応性)が求められる部分があります。
スナップなどの被写体へのピント合わせや、運動会などで子どもの位置にピントをあわせる場合、小さいボタンでの操作や2ステップ操作では誤操作が起こりやすくなります。そこで、背面液晶をタッチスリーンとして利用し、ファインダーを覗いたまま直感的にAFエリア変更を行うことが出来る新機能です。
慣れが必要なことに変わりはないかと思いますが、タッチ&ドラッグAFへの切り替えもボタン一つですので積極的に利用していきたい機能ですね。
2016.9.20追記
EOS M5の動画がYoutubeにありましたので貼っときますね。
気になること
機能的にはこれでもかくらいに詰め込まれているM5ですが、個人的に気になる部分があります。
電子ダイヤルの操作性
シャッターボタンがある方の肩部分ですが、ここにかなりの操作が割り当てられています。
ダイヤルとしてはメイン電子ダイヤル・サブ電子ダイヤル・露出補正ダイヤルです。その他、ダイヤルファンクションボタンも設置してあり、ファインダーを覗いたままの操作が可能と謳っていはいますが、窮屈な操作になりそうです。背面にはコントローラーホイールも設置してあるため、カスタムでどこまで変更できるかわかりませんが、ここまでのダイヤルは不要だったのではないかと個人的には思います。
そもそも一眼レフのEOSシリーズは2ダイヤルで足りていますし(確かに他のボタンも多いんですが)シンプルな操作性にはできないのでしょうか。特に、最近のキヤノンのカメラはボタン装備が多すぎるような気がします。
とはいえ、使うボタンはそれほど多くない印象ですので(メイン電子ダイヤルと露出補正ダイヤルくらいかな)実機に触れて確認したいところですね。
まとめ
EVF搭載のミラーレス機は、マイクロフォーサーズ系とSONY系で、キヤノンはなかなか出てこなかったんですが、満を持して、という感じで発表されましたね。
はじめてのイチガン選びにももってこいですし、ハイアマチュアやプロのサブ機にも充分以上の能力を持っています。
ミラーレスでおすすめ、と聞かれたら自身を持ってM5と言えそうです。発売は11月下旬らしいので待ち遠しいですね。
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ではまた。