みなさんこんにちは
シャッター速度、意識してますか?
なにそれ?って方もいらっしゃるでしょうし、シャッター速度がすっごく大切!って人もいらっしゃるでしょう。
今回は「なにそれ?」の人側に立っての記事です。が、例によってごちゃごちゃ書いてますのでお暇潰しにでもどうぞ。
シャッター速度ってなんだろう
そもそもシャッターって?
シャッターには大きく、一眼レフが採用する機械式シャッターと、ミラーレス一眼やコンパクトカメラなどが採用する電子式シャッターが存在します。併用していることもあります。
シャッターに求められる役割というのは、決められた時間だけセンサー(フィルム)に光を当て続けること。早くても遅くても良くないんですね。
電子式シャッターは、センサーが光を感知する時間をプログラム処理によって実現しています。ビデオから切り抜いているようなものです。
メリットはレンズとセンサー間になにもないため、機械的なトラブルに見舞われにくいことなどでしょうか。
デメリットとしてはセンサーの読み出し時間によって、像が歪んだりズレが生じることなどです。技術的な進化によって目立たなくなっていますけどね。
機械式シャッターというのは、いわゆるシャッター幕というのが動いて物理的に光を遮るもののことです。人がまぶたを閉じているのと同じですね。
メリットは動きものに対して強い(瞬間的に止めることができる)ことなどです。
デメリットとしては、物理的な機構が存在することとそれを高速で動かす必要があることから、ボディが大型化・高額化しやすいことなどが挙げられると思います。
カメラの性質やコスト・大きさなどによってこれらのどちらかを採用したり、併用したりするんですね。
これらは一般的に想定されるシャッターについて記載しています。
機械式シャッターというのは、いわゆる電子制御式フォーカルプレーンシャッターのこと、電子式シャッターというのはいわゆる完全電子式シャッター(エレクトロニクスローリングシャッター)のことを指しています。
レンズシャッターなどについては、今回触れません。
シャッター速度
上記では光を遮る方法について確認しました。
実際のシャッター速度はどうなっているでしょうか。
F値やISO感度と違って、シャッター速度の考え方は比較的シンプルです。
起点を1秒として、時間が半分になれば光の量も半分に。時間が倍になれば光の量も倍になります。あとは細かい数字を分かりやすくしているだけですね。
表示上のシャッター速度 | 16″ | 8″ | 4″ | 2″ | 1″ | 2 | 4 | 8 | 15 | 30 | 60 | 125 | 250 |
表記上のシャッター速度 | 15 | 8 | 4 | 2 | 1 | 1/2 | 1/4 | 1/8 | 1/15 | 1/30 | 1/60 | 1/125 | 1/250 |
実際のシャッター速度 | 16 | 8 | 4 | 2 | 1 | 1/2 | 1/4 | 1/8 | 1/16 | 1/32 | 1/64 | 1/128 | 1/256 |
こんな感じですね。表示する上ではシンプルに直感的になるようにしてあります。256分の1秒とか言いづらいですしね。
ですので、半分にしたのに表示がずれるときがあるのは故障ではありません。
シャッター速度と手ぶれ
微動だにしない、というのはみなさんどのくらいできますか?体育の授業の気をつけ!レベルではなく、美術室の彫刻レベルでの話です。
シャッターを切るときに体が動いてしまうと、センサーに当たる像が動くということなので、結果として手ぶれが発生してしまいます。
一般的に、使用するレンズの焦点距離よりも速く(1/焦点距離)シャッターを切れば手ぶれしにくいと言われていますね。なので50mmのレンズなら1/60秒以上ですし、300mmのレンズなら1/500秒以上という感じです。あまりに長いレンズや短いレンズでは、表記よりもさらに速い速度が必要になりますし、近くの被写体であればやはり速いシャッター速度が必要になります。あくまでも目安、というわけですね。
最近では手ぶれ補正搭載のレンズも増え、このシャッター速度と手ぶれに関しての考え方は変わってきましたね。補正が3段だと、本来1/500秒必要なところが1/60秒で済む可能性が増えるのです。すごいですね。
しかし、ここで大切なのは『手ぶれは防げても被写体ぶれは防げない』ということです。動かないものを撮影するときには、手ぶれさえ防げば問題ありませんが、動くものだと被写体そのものが移動してしまうんですよね。
こればっかりは手ぶれ補正でどうかできる問題ではありません。忘れないようにしておきたいですね。
余談ですがセンサーが小さいカメラの場合、フルサイズ(35mm判)換算で考える必要があります。キヤノンAPS-Cで200mmの場合、フルサイズ換算で320mmですからぶれにくいシャッター速度というのは1/250ではなく1/500であることを覚えておくといいのではないでしょうか。
個人差がかなり大きいので、色々撮ってから判断するのが一番だと思いますけどね。
表現としてのシャッター速度
シャッター速度は早ければ動きが止まり、遅ければぶれるということが考えの基準です。シンプルですね。
あとはどれくらい動かすのかだけです。
スポーツ撮影などでは1/1000秒以上の高速シャッターで止める必要があるでしょうし、滝などの水流を撮るなら数秒程度の低速シャッターで水の流れを表現する必要があるかもしれません。
スナップで蛍光灯下や液晶画面が入るなら、ちらつきを防ぐためにも基本的なシャッター速度は1/60秒以下になりますよね。
集合写真なら、あまりに遅くなければ速くても遅くても関係ないです。ヘリコプターなどを撮るときには、あまりに速いシャッター速度だとプロペラが止まってしまって飛んでいる感がなくなっちゃいます。
どう表現したいのか、というのを考えて設定する必要がありますね。
撮影時にはTモードもしくはTvモードを使います。動きもの撮影主体の人はよく使うでしょうが、運動会などでも使えますのでぜひ使い方だけは覚えておきましょう。
まとめ
撮影シーンによっては割と妥協されやすいシャッター速度ですが、表現上の大切なポイントを担っています。
狙った表現のためにしっかりと使えるようにしておきましょう。
次回はシャッター速度と絞りの関係を書きたいと思います。
ではまた。