【機材レビュー】EF16-35mm F4L IS USM

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みなさんこんにちは

今回の機材レビューは、広角ズームレンズです。

過去のレンズレビューはこちらから

EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM

SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM

EF24-105mm F4L IS USM

EF100mm F2.8L マクロ IS USM

EF70-300mm F4-5.6L IS USM

TAMRON SP150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2

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EF16-35mm F4L IS USM

画面の隅々までシャープに描写する、高解像感・高画質を実現。広角ズームレンズでありながら、シャッター速度換算で4段分(CIPAガイドライン準拠)の手ブレ補正も搭載し、新たな表現領域を開拓します。大口径非球面レンズ、UDレンズの採用により、歪曲収差や像面湾曲などを大幅に抑制。防塵・防滴構造や、汚れを落としやすくするフッ素コーティングを最前面・最後面に施したことで、過酷な撮影環境にも対応します。

引用:キヤノン

このレンズが出るまで、シグマの17-40を使ってたんですよ。画質はやや残念なレンズ(特に周辺が)だったんですが、当時の純正も負けず劣らず残念画質……。キヤノン最大の弱点が広角ズームでした。

他社のレンズを指を咥えて眺める日々……。とまでは言いませんが、羨ましい時があったのは事実です。

そんなとき、このレンズが出て『お、いいじゃん!予算立てよう』と思った矢先にシグマのレンズが壊れたんですね。絞り機構不良で解放にならない。

予算立てもへったくれもなく、なしくずし的に購入することになりました。

新しいレンズが欲しくてわざと壊したんじゃありません。

取り回し:★★★★☆

解放F値は明るくない割にそれなりに大きいです。

フルサイズ対応広角ズームレンズ(焦点距離15-40mmの範囲)
   フィルター径 大きさ 重量
キヤノン EF16-35mmF4L IS USM 77mm Φ82.6×112.8mm 615g
EF16-35mmF2.8L Ⅲ USM 82mm Φ88.5×127.5mm 790g
EF16-35mmF2.8L Ⅱ USM 82mm Φ88.5×111.6mm 640g
EF17-40mmF4L USM 77mm Φ83.5×96.8mm 475g
タムロン SP15-30mm F/2.8 VC USD 取付不可 Φ98.4×145mm 1100g
(参考)
キヤノン EF24-105mmF4L IS Ⅱ USM 77mm Φ83.5×118mm 795g

表を見ていただければわかる通り、大きさ・重量共にEF16-35mmF2.8L Ⅱ USMとほぼ同じです。重量に至っては先代(EF17-40mmF4L USM)の3割増しという増加っぷり。

フィルター径が77mmとF2.8シリーズより一回り小さい程度しか見た目の差はありません。さすがにF2.8のⅢ型はさらに大きいのですが。

F4だからコンパクトだろうと想定していると驚くことになります。

参考として載せているEF24-105F4L2とサイズ感は近いです。標準ズームに近いサイズということで取り回しとしては、思ったほど悪くありません。フィルターも同サイズです。

これ以上の広角になると高曲面レンズを使用することになりますので、フィルターが使えなくなるんですね。

1mm広角のタムロンSP15-30F2.8はすでに使えないです。14mmスタートのニコン14-24f2.8Gももちろん使えません。11mmや12mmスタートのレンズは言わずもがなですね。

NDなどのフィルターが使えるのは風景写真などではありがたいし、日常でもプロテクトフィルターが付けられると安心です。

安心といえば、フードはロックスイッチ付きで容易にずれないようになっています。最近のキヤノン純正はロックスイッチ付きになってるレンズが多いですね。

ずれにくく確実な装着ができる反面、急いでいるときにはやや取り外しが面倒です。とはいえ、超望遠レンズと違ってフードも短いのでそのまま収納できる大きさですが。

キヤノンの広角といえば異常に大きい(広い)フードのイメージが強かったんですが、かなりスリムになりましたね。バッグへの収納性は良いです。

表現性:★★★★★

冒頭の方でも書きましたが、このレンズがキヤノン広角ズームレンズの反撃の始まりだと感じています。描写は周辺まで上々。解放から充分使えますが、レンズの常として1-2段絞るとさらに良くなります。

周辺光量落ちも改善されますし、このレンズは像の流れも少ないので、安心して使用できます。

色ノリ・コントラスト共に良好ですので、気軽に持ち出せるレンズとしても向いているんじゃないでしょうか。35mmまでカバーできるのは、スナップ撮影にも使いやすいですね。

歪曲も穏やかで広角側の歪みにややクセがありますが、DPPなどの現像ソフトで充分対応可能です。

フレアやハレーションもよく抑えてあり、光源が斜めに入り込むような条件では多少ゴーストが出るものの、広角レンズとして見れば問題ない範囲に収まっていると思います。

機能性:★★★★☆

手ぶれ補正がついたのが大きいですね。同焦点距離でより大口径の、EF16-35mm F2.8L III USMには手ぶれ補正が搭載されていませんが、これは画質面での配慮と考えられます。

とはいえ当レンズは画質面での不利も感じませんし、1段分の明るさとボケを重視するか手ぶれ補正を重視するかの問題ですね。このあたりはメインとなる撮影対象で選びたいところ。

機能的にはEF16-35mm F2.8L III USMと比較してコーティングの違いが挙げられます。

このレンズはフッ素コーティングを施していますが、ASCやSWCなどの最新コーティングは採用していないんですね。その割には斜光や逆光にも強い印象がありますので、気になる方は作例など見ながら判断していく必要があるでしょう。

防塵防滴を謳っていますが、プロテクトフィルターを装着してその性能を発揮するレンズです。ズーミングが関係する問題ですが、対策をしておく必要があることも忘れないようにしないといけませんね。

コストパフォーマンス:★★★★☆

描写性能などからいけば満足できる価格帯だと思います。旧型に相当するEF17-40F4Lの方が安いですが、画質も向上しているし手ぶれ補正も搭載したので、差額分の満足感と安心感は得られるのではないかな?

その後に出たEF16-35mm F2.8L III USMの方が、画質は上との評判ですが、価格差も大きいからですね……。場合によっては2倍以上の金額差が出ます。

F2.8の明るさが不要であれば、手ぶれ補正やカメラ内レンズ補正などの恩恵も受けられるし、コストパフォーマンスは悪くないのではないでしょうか。

オススメ度:★★★★★

コストパフォーマンスのところでも触れましたが、安心して使えるレンズとしてはかなり優秀だと思います。

手ぶれ補正がついているフルサイズ対応の純正広角ズームはこれしかありません。また極端な大きさや重さ、価格でもありません。手ぶれ補正がついたことで重くなっているんでしょうが、その分のメリットは充分受けられると思います。

だんだんワイド化が進んでいる広角ズームの世界ですが、使い勝手とバランスをうまいところで捉えていると感じます。

競合する製品

まとめ(総合評価):★★★★★

価格・画質・使い勝手と本当に死角が少ないレンズです。

もう少し安いと言うこと無しなんですが、純正としては手が出ないような価格でもないですしね。下手に社外レンズを使うより満足感が高いと思います。精神的な安心感もありますしね。

コーティングや、大きさ、比較してわかる程度の周辺画質なんかは、EF16-35F2.8L3販売のためにわざとやったんじゃないかと勘繰りたくなるほどの部分なんですよねぇ。ほんとうに微々たる部分、ということです。

個人的には、このレンズ10年と言わずに使い続けらるのではないかと思っています。

ではまた。

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