棚田と言えば曼珠沙華!撮影のポイント4つ!

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みなさんこんにちは

秋ですね、秋。今年(2016年)は9月22日に秋分の日を迎え、実に33年ぶりに9月23日じゃない日になったんですねー。ちなみに来年も22日になっている。再来年は23日。まぁ、今憶えておくことでもないけれど。

この時期を彼岸(秋の彼岸)と言って、『暑さ寒さも彼岸まで』の慣用句でご存知の方も多いことだろうと思う。彼岸の入りは19日、彼岸の明けは25日だ。けれども、別に今回、お彼岸の話をしたいわけじゃない。仏教のサイトじゃねぇし。かといって無関係な話でもない。

彼岸花である。この時期に咲くから彼岸花とも言われる通称『曼珠沙華』だ(各説あり)。

曼珠沙華と言えば花。ドラマでも映画でも歌でもない。Wikipedia先生も曼珠沙華といえば植物の項目を出してくれる。
ヒガンバナ – Wikipedia

花についての知識は僕よりも皆さんのほうがおありであろうことから、詳細は割愛する。ご存じない方はWikipedia先生に教えを請うといい。ちなみに今回、食用にできることを初めて知った次第。 毒としか聞いたことなかったんだけどなぁ。食べる機会が訪れないことを祈るばかり。味はちょっと気になるけど、まだ死にたくないので収穫はしないでおく。

そして秋。さっきは収穫しなかったけど収穫の秋。先日、天皇陛下が稲の収穫をなされておりましたが、世の中的にも稲の収穫の時期になっている。ほらね、そうなったら行くしかないでしょ?

棚田へ。

全国的に有名所がわんさかあり、棚田百選で検索するとびっくりするほど情報が出てくる。曼珠沙華も小動物避けのために、人家付近やあぜ道で育成されてきたので相性もいい。

そしてこの時期しか撮れない!

さあ行こう!

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撮影に行こう!

時期的にはちょっと微妙になってきましたけどね。刈り入れ時期なんで、行ったら収穫済みだったってこともあるかも。

はさ掛けと曼珠沙華もしそうだったら、来年頑張ろう。だいたい、9月中旬から10月上旬くらいが撮影時期。僕の感覚だと、10月はラストチャンスに近いかも。稲刈りと合わせてとか、黄金色の稲穂がとかだともっと注意が必要。10月は多分、大抵の田んぼで稲刈りが終わってる。

もしくは刈り取り後の風景を撮る方向でも頑張れるかも。途中まで刈り取りしてあったりするとなかなか難しい。

棚田と曼珠沙華が撮影できるポイントを調べる

簡単にポイントを探すには、Google検索で『棚田 曼珠沙華 ○○(県名か地方名)』で探すのが手っ取り早い。

曼珠沙華だけなら、地方の田んぼや河川敷にわんさか咲いていることもあるので、もっと簡単。

棚田だけならもう棚田百選の本でも買ったほうが早い。

今回は福岡県うきは市のつづら棚田に行ってきた。
季節のおすすめイベント / 福岡県 うきは市ホームページ
先日の三連休がイベントだったようだけど、今が満開っぽかった。休日とかの兼ね合いもあるし、イベント運営って大変だよね。毎年同じ日に咲くわけじゃないもの。

ここは、ホームページからパンフレットがDLできる。Google Mapにピン打ち(My Mapで公開とか)してくれるととても助かるけど、さすがにそういうわけにもいかないよね。

あ、誤解がないように言っておくとパンフレットは見やすいよ。地図もデフォルメされてないし。上のサイトリンクにもあるけど、ここにもリンク置いとくね。

(チラシ)2015棚田inうきは彼岸花めぐり&ばさら祭

ちなみに、このパンフレットは行くと道中で貰えます。優しそうなおじさんが手を振って車を停めにかかりますので、笑顔でこんにちはとか言っとくと無条件でいただけます。ついでに、あっち側に進んでーとか教えてくれるので、きちんとお礼を言いましょう。

電波届かないかもと思ってPDFをタブレットに落としていったんだけど、電波も届いたしパンフレットも貰ったので、無駄なことになってしまった。

機材

  • 広角から望遠まで

どう撮りたいか次第だけど、ひと通りあったほうが望ましい。他に撮影している人がいて、画面から追い出したいなら望遠になっちゃうとは思う。けど、多少はしょうがないと割り切れる、または積極的に入れていきたい(農作業中の人もいるので)ってことなら広角はあり。どこの棚田かによるけど、高低差が大きいところなら機材は軽い方がいい。登山と違って上ったり下りたりで真剣にやるならかなりの距離を歩くはず。開放値は明るいほうがもちろんいいんだけど、重いし、どうせ多少絞り込むことのほうが多いから気にしなくていいと思う。

どうしても明るいレンズ持っていくなら中望遠の単焦点でも持っていったほうが役に立つかもね。フルサイズなら85mmとか135mmとかさ。

今回は3時間くらいしかいなかったけど、腕時計についている歩数計は8,500歩になってたから、結構歩いてる。フットワークは大切。

SIGMA 広角ズームレンズ 12-24mm F4.5-5.6IIDG HSM キヤノン用 フルサイズ対応 204549

  • マクロレンズ

あれば望ましいくらいかな。曼珠沙華は大きな花だけど、その分レンズのボケが汚いと台無しになっちゃうしね。前ボケで撮影するときには関係なくても、後ボケで撮影するなら必要になるし、荷物にならなければ持っていって損はしないと思う。

100mmマクロを持っていったけど、それなりに出番はあった。

TAMRON 単焦点マクロレンズ SP90mm F2.8 Di MACRO 1:1 VC USD キヤノン用 フルサイズ対応 F017E【シフトブレ対応】
TAMRON 単焦点マクロレンズ SP 90mm F2.8 Di MACRO 1:1 VC USD キヤノン用 フルサイズ対応 F004E

  • C-PLフィルター

これは必須と言ってもいいかも。かもかも。

朝晩は必要ないけれど、昼間に撮影するなら持っていくべき。棚田も曼珠沙華も植物なので、どうしたって反射が出る。なんとなく白っぽくなって鮮やかじゃなくなる。そこで出番。棚田の脇に滝とか池とかあればそこら辺でも使えるかもね。水面はあんまりきっちり反射を取ろうとしない方がいい結果を生むこともある。植物もまぁ、そうね。状況見ながら使えばいいか。

青空もより青く、白っぽい霞も若干減らせる(時もある)うえに、PLフィルターの効果はレタッチでは出せない。絵を描くつもりで挑めばなんとかなるかもだけど、そんな時間取れないよ。

Kenko PLフィルター サーキュラーPL 58mm コントラスト上昇・反射除去用 358115

  • 三脚

持っているなら持っていこう。朝晩なら必須。日中のみの撮影だと、マクロレンズ使うならあったほうがいいレベル。使わないならなくても問題なし。トラベル三脚辺りが安心感と重量のベストバランスじゃなかろうか。

撮影ポイントの移動中、三脚は畳むこと。数メートルの移動ならやむなしだけど、ウロウロする時に伸ばしっぱなしはNG。他の人にぶつけるのは論外としても、伸ばした三脚が何かに引っかかって転倒したり、カメラを付けっぱなしにして落下してきたりと危険を増やすばかり。屋外での撮影に安全なんてないので、危険を減らすことから注意しよう。

Manfrotto コンパクト三脚 Befree アルミ 4段 ボール雲台キット MKBFRA4-BH
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大切な4つのポイント

本当は棚田に限らず大切なんだけどね。次の4つ。

  • 早い時間・遅い時間
  • 被写界深度をうまく使おう
  • 三脚に頼りすぎない
  • 水分と食料は余裕を持って

2016.9.29 追記
タイトルにポイント3つと書いていましたが、4つ挙げていたので訂正しました。

早い時間・遅い時間

つづら棚田

HDRで合成し、調整したもの。ちょっとというか、かなりやり過ぎた感はある

写真は夜討ち朝駆けつったのは誰だったか。ちょっと早めに出るか、みんなが帰ってから帰途に着くといいことがあるかもね。朝と夜は、放っといてもドラマチックな写真が撮れることがあるから、時間の問題だけならひと頑張りしてみよう。

時間的に(環境的に)無理って人は無理しないで。行って帰ってくるまでがお出かけなんで、無理は禁物。

でも、単に怠惰な人は再考すべし。僕のことです。

被写界深度をうまく使う

もうわかってるもんね、そんなこと。でも、実際自分のレンズの最小絞りって知ってる?知らないでしょ?

ぼかすなら開放、そこから1段絞って撮る。スナップならF8。風景ならF16。水辺を撮るならF22。そんな覚え方してない?実際、どれがどうしてその絞りか考えて撮ってる?

ぼかせば嫌なものもボケてくれる。そう、記憶と一緒。隅々まで覚えておきたいから絞り込む。基本を忘れずに。

EF100mm F2.8L Macro IS USMで最大から最小まで絞りを変動させてみたのでご参考に。個人的にはF16辺りの、背景も棚田だとわかるくらいが好きだな。

三脚に頼りすぎない

日中の三脚は水とか動感撮影しないなら荷物になるだけじゃないかな。

カエルの写真

ポイント変更のために移動中遭遇した蛙。ISO800に設定して、マクロで手持ち撮影。フットワーク重要。

昼間は三脚なんて使わなくていいよ。ある程度(ISO800くらいまで)感度上げてやれば手持ちでイケるでしょ。むしろ三脚の高さに囚われるほうがどうかと思うね。マクロでは確実に使ったほうがいい結果が出るから、持っていくのはいいと思う。持っていったら必ず使わなきゃ!っていうのがどうかなってこと。感度上げればたいてい対応できるし、僕の5D2だってISO800くらいなら大した破綻はない。1600までは平気。

ネオパン1600スーパープレストとか懐かしい。

僕はほとんどの撮影に三脚を持っていくけど、使わないこともよくある。安心感を持っていくようなものかな。

水分と食料は余裕を持って

棚田はたいてい田んぼ。つまり、お店は(基本的に)近くにない。まれにイベント中出店が出てたりするけど、むしろレアケース。途中で水がなくなったから帰るとか残念だし、我慢して熱中症とか脱水症状とか目も当てられない。水分は必ず、あんまり暑い日は帽子とかタオルとか塩飴とか持っていく。日焼け止めも効果あり。焼けるけど。

お腹が空いても誰も助けてくれないので、ご飯も忘れずにね。立地が悪すぎて食堂まで車で1時間かかる場所とかもあるんで、撮影中の離脱は避けたい。事前にお店をチェックできると安心だけど、田舎だとそうそう情報もないし……。朝撮って夕方戻ってくるような人なら、日中はご自由に。

下界まで降りればカフェくらいあるはず。

注意すること

まずは足元に注意。棚田の撮影はあぜ道に入ることもある。あんまり集中しすぎると、足を踏み外したりして落下する危険も。場合によっては電流柵を設置してあったりするので、そのへんも注意。

また、田んぼもあぜ道も人んちの所有物だと忘れないように。刈り取り後だからって平気で入っていく人を見るけど、正直唖然とする。三脚を立てる時も同様。一生懸命その土地でお米を作ってくれている農家の方がいらっしゃるので撮影に行けるのです。カメラマンは決して(そういう撮影のときは)偉くないということをお忘れなく。お金(環境保全金などの名目で払ったり、出店で買い物したり)を払ってるからって、その人の生活の糧を台無しにしたり、不愉快な思いをさせる訳にはいかない。また来年も気持ちよく迎え入れて欲しいから。地元の方がいらっしゃったらご挨拶しましょう。

足元関係だと蛇とか虫にも注意。観光客が多い辺りは問題ないと思うけど、ちょっと離れたところに行くと藪から蛇がコンニチワしてたりする。僕も今回2匹見た。幸い、向こうから退避してくれたので問題なかったけど、1m以上もある蛇は心臓に悪い。虫も服の間から噛み付いたり、ヤブ蚊なんかもいたりして、夏じゃないからって全く油断できない。

彼岸花には毒がある。けど、別に触っても大丈夫。ただし、犬とかには注意。球根をかじったりする事故もあるそうで、一緒に犬連れていく人はしっかり監視しよう。できれば連れて行かないほうが吉。花びらから球根まで全てに毒があるので、持って帰らないように。抜いちゃうと次に撮影に来た人が悲しい思いをするので、そっとしておこう。踏み潰すなんてもってのほか。

マナー的な話が続いたので撮影に関する注意を。

PLフィルター使用例

青空のコントラストに乏しかったので、PLフィルターを使用した。右端の雲のエッジが立っている。作品としてはもう少し明るいほうがいいと思うが、今回はフィルターのための作例ということで。

ご存知かと思うけど、PLフィルターは光線に対して90度の角度で効果が最大になる。逆光はほぼ効果なし、順光も効果が下がる傾向にある。つけっぱなしの撮影はブレの可能性を増やすし、フィルターの劣化も進めるだけなので使わないときには外しておこう。

また、フィルターは理由なく重ね付けしないこと。いい写真撮りに来たのに、そんなんで画質悪くする理由はない。PLフィルターは外側のガラスを回して効果を変化させられるので、つけてるだけで効果が出るものじゃないこともお忘れなく。

考えればわかることだけれど、棚田は立体的なので時間帯によって、その表情が変わってくる。日の出・日の入りの方向をあらかじめ確認しておくと狙いやすい。棚田に対して横側から太陽が移動するのか、縦側から移動するのかみたいなこと。

難しく考えなくても、地図の上はたいてい北になっているから地図の右から日が昇って左に沈む。後は現場で考えよう。


ギャラリー

最後の4枚は、元は同じ写真。HDRのために他に露出が違う写真はあるけど、極端に暗部が潰れたものと空が飛んでるものなので、そもそも掲載しなかった。

煙っていたり、曇っていたりと最近はホント晴天に恵まれない……実は天気が悪い方に車を走らせているのかな……。僕がいなくなった途端晴れてたりして……。

まとめ

技術的には難しいことはなく、どちらかと言えばマナーを守ることが上達の第一歩だ。

里山撮影の一種である棚田の風景は、日本人にとって原風景のひとつだと思う。ただ、近年では耕作放棄も増えていて、棚田の全てが美しい景観を保っているわけではない。

観光客を引き寄せて、地元の発展に貢献できるからこそ環境を整備してくれて、僕達が気持ちよく撮影できる状況にあることを忘れないようにしたい。観光客(というかカメラマン)のマナーの悪さで切られてしまった、北海道のあの有名な木のように、いつカメラマンが締め出されてもおかしくない。

カメラマンは一般の観光客と同じようにやってくるけれど、いい写真が次の観光客を呼び込むことももちろんある。どこに行っても恥ずかしくない行動を心がけたいもの。お天道様は見ているを地で行きましょう!

あんまり撮影してないな~と思ったけど、実際は400枚近く撮影していた。撮っては歩き、歩いては撮ってを繰り返すので、疲労度には気をつけて。帰りの車も安全運転で。

ではまた。

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