思ったよりアクティブだった棒踊り

いいと思ったらシェアしてくださいね!

みなさんこんにちは

今回は棒踊りの撮影に行ってきました。

こんな祭りがあるんだということを知ってから、一度は行ってみたかったのですがこれまでは機会が合わず。この日は博多どんたく港まつりもあったんですが、今回は折角のチャンスです。

急な日程で事前調査をほとんどしないまま出発しましたが、みなさん調査は大切ですよ……。

スポンサーリンク
レクタングル大

棒踊りとは

鹿児島県を中心に、宮崎県・熊本県・沖縄県などで行われている祭りです。

いわれは諸説あるどころの話じゃないようですね。ざっと下記に紹介しましょう。

  • 豊穣を祈り、または祝うための奉納神事
  • 氏神の例祭に合わせた神事
  • 悪霊祓い
  • 戦時に備えた武芸訓練
  • 島津軍の戦勝を祝う踊り
  • 戦争後の帰還を祝う踊り

ざっと調べただけでも、これだけ出てきます。恐らくですが、それぞれ正解なのではないでしょうか?祭りごとに唄の歌詞も違うようですし、それぞれシーンが異なるようです。

元々あった踊りに、後付の理由が付いたってこともあるでしょう。

踊りの特徴としてはおおまかに、

  • 基本的に六尺棒を使い、打ち合わせする
  • 掛け声をかけながら呼吸合わせする
  • 唄がある

踊りに使われる道具の一例。刃は落としてある、祭り用の器具

六尺棒と併せて3尺棒・鎌・長刀なども使われるようです。

掛け声は様々ですね……。エイ・ヤーといったものを想像していたのですが、金切り声にしか聞こえないものもあったりと、一般的な祭りの掛け声・合いの手とは異質なものもありました。これはこれで興味深いですね。

音を霊的なものと捉えるとするなら、もっと古い時代のもののようにも感じられます。

また唄は地区ごと・地域ごとに違いがあるらしく、複数の唄を使って踊りを行うようです。

伊勢神社棒踊り

右の石柱には村社伊勢神社とある。鳥居に扁額はなかった

文献資料からではないので、正確ではない可能性がありますが、ざっくりと。

ここの棒踊り、歴史としては200年を越えるものだそうです。

となると国内では江戸時代後期から末期です。島津軍の軍事演習とは思えませんし、戦時に備えるとしてもむしろ一揆に備えたようにも感じます。

しかし、

棒踊りの由来は,遠く戦国時代にあるといわれています。

引用:鹿児島県『薩摩川内市』

ともありますので、由来の伝わり方や広がり方によって違いがあるんでしょうね。治めていた人物や系図などを調べてみるのも面白そうです。

今回の伊勢神社での由来は

東市来町養母の荻集落にある伊勢神社で地域の青年たちが豊作を祈願し、白たすきにはちまき姿で六尺棒等を振りかざし、歌い踊り、奉納します。

引用:日置市観光協会

ということですから豊作祈願、なのでしょう。

地区の名が書かれた旗が掲げられる

今から200年ほど前であれば、江戸の四大飢饉である天明の大飢饉(1782-1788年)や天保の大飢饉(1835-1837年)などが発生した時期でもありますので、そう考えると納得できる話でもあります。ちなみに、この飢饉はいずれも東北が最大被害ですので全く関係ない可能性はあります。あくまでも個人的な考察なので。

あわせて確認しておくと、サツマイモが鹿児島に伝来したのは1705年頃だそうです。(Wikipedia:サツマイモ)

飢饉には強い土地柄だったとも考えられますね。

フェイスブックの上市来地区公民館のページが動画を配信していましたので、参考までにどうぞ。声など写真ではわからないものが見れますよ。

現在参加の地区は以下の4地区(だったと思います。間違っているかも)。古くは8地区程度あったとのこと。

  • 北山
  • 梅木
  • 田代

例祭を取り仕切る肝付宮司。

また、参加者は以前は中学校卒業程度以上の男子が担い手だったそうです。現在は小学生以上の男女が参加しているとのこと。

未就学児童は現在のところ参加していない……はず。だそうです。地区ごとの管理のようですので、もしかしたらいたかもしれませんけどね。

お話は宮司の肝付氏(字が違っていたら申し訳ないです……)と、参加者の方々から伺いました。内容に間違い等ありましたら教えていただけると幸いです。

撮影

拝殿で御祓が行われた後、各地区の踊り手が集合します。踊り手や観覧者など全体に祈りを捧げ、棒踊りの開始です。

それぞれの踊りが行われた後、寸劇がありました。野良芝居ですが、こういった娯楽が練り込まれているのを目の当たりにすると、いい意味で田舎の祭りとはこうなんだなという位置付けを感じることができますね。

地元の小学校の校長先生っていってたかな?も参加させられてましたね。小学生や中学生も踊り手として参加していましたので、先生など地域一体となって行われる祭りは郷土意識を育成する上でも有効そうです。

神社での奉納が行われると、隣にある寺(養信寺)にも順次奉納していきます。僕はこれを知りませんでした。準備不足というやつです。一人なので、知ってても行けなかったと思いますが。次回は撮影したいですね。

機材など

一般的な機材で十分対応可能です。境内は一般的な村社より広いと思われますが、それでも極端なものではありません。望遠側は特定の意図がない限り200mmもあれば持て余しそうです。

広角側は寄り方次第ですが、24mm前後で良さそうです。

撮影時は雨こそ降らなかったものの天候が思わしくなく、感度が高めになりました。動きが早いシーンもありますので、高感度に強い機材のほうが良さそうです。

アクセス

九州自動車道姶良インターチェンジで降りて一般道、でいいと思います。

新幹線だと、九州新幹線鹿児島中央駅からレンタカーなどでしょうか。もしくは鹿児島本線東市来駅か伊集院駅が最寄りのようです。

列車やバスは運行時間帯の問題もありますので、時刻表などはしっかり確認しておきましょう。

日置市観光協会のホームページ貼っときますね。

日時など

毎年5月3日開催とのこと。ただし、過去の情報を漁っていたら5月4日に行われたような記録もありましたので、開催日はあらかじめ確認したほうが良さそうです。

午前9時から始まり、2017年は11時頃には全てのイベントが終了しました。棒踊りそのものはもっと短いです。

ゴールデンウィーク期間中になりますので、宿の確保などはお早めに。

まとめ

初めて棒踊りを見ましたが、独特の雰囲気がありますね。地区ごとに大きく特色が変わるそうなので、他も含めて色々見ておきたいところです。

伊勢神社の棒踊りは観光客向けではありません(地元の方ばかりでした)が、だからこそ地域の結びつきが感じられるようなお祭りになっているようです。

ここで踊った人たちは、街を出ても祭りの時期になると帰ってくる人もいるそうです。少子化や様々な問題はあるようですが、ぜひとも存続していってほしいものです。

ではまた。

スポンサーリンク
レクタングル大

いいと思ったらシェアしてくださいね!

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル大